マンションの通常総会の議案に問題があった話|体験談

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tadanori
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マンションの通常総会の議案書が来たのですが、「えっ!」と思う議案がありましたので紹介したいと思います。知らないと気づかない内容ですが、気づいてしまうととんでもないものです。

マンションの定期総会とは

通常、マンションでは毎年、定期総会が開催されていると思います。

この定期総会の開催は、実は区分所有法によって定められています。

具体的には、ほとんどのマンションの規約で採用されている「標準管理規約」によれば、毎年の会計年度が始まった後2ヶ月以内に総会を開催し、その2週間前までに総会開催通知(議案書)を発送することが義務付けられています。

したがって、定期総会は毎年、会計年度が開始してから2ヶ月以内に開催されなければなりません。

また、定期総会を期限内に開催しなかった場合、理事長または管理者には20万円以下の過料が科せられる可能性があります。

つまり、定期総会は義務であり、必ず開催されるものです。

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通常総会の議案に!?な議案

今年も通常総会の通知と議案が届きましたが、中には驚くべき内容の議案が含まれていました。

それは、細則の修正に関するものでした。

私の住むマンションは複数の棟から成る団地型マンションであり、1つの棟内にあるラウンジの細則変更に関する議案です。

どこが問題かというと、棟の共有部分に関する細則を、団地全体の総会で決議」しようとしている点です。

ある
ある

問題点はこの議案が法令に違反していることです

本来は、棟の細則に関する決定は、棟の総会で行います。これは区分所有法やマンション管理規約にも書かれています。そもそも、団地全体の総会で決議する場合の問題点はなんでしょうか。例を挙げると、以下のように、一方的に不利益を被ることがあるからです。

例えば、各棟が50戸のマンションで構成され、4棟が存在するとします。このうち1つの棟だけが駐車場を共有部分として備えているケースを考えてみましょう。

他の3つの棟には駐車場がない状況で、この駐車場を4棟で共用するという決議を行う場合、他の3つの棟の住人全員が賛成すると決議が可決してしまいます。

このような場合、本来その駐車場を所有している棟が一方的に損をする可能性があります。他の3つの棟の住人の賛成によって、本来の所有者である棟が損をする議案が可決されることになります。

こういうことが無いように、棟の集会で決議することが求められています

個人的には、この件に関して、理事会の責任は問いにくいです。

というのも、理事会メンバーの入れ替わりが頻繁であり、マンション管理について専門知識を持っていないメンバーも多いため、このようなミスは避けられないと思います。

ただ、管理会社はこのような規則に精通しているはずであり、この議案について理事会に異議を唱えなかったことに驚きを禁じ得ません

特に、マンションの担当者は管理業務主任者であり、今回の決議に関する事項は試験問題として出題されるような専門的な内容です。

実務担当者がこのようなミスを犯すのは驚くべきことですが、まあ、誰にでも起こりうることでしょう。

a group of people in a room with a projector screen

潜在的な問題点

管理会社が不十分なチェックを行い、本来審議できない議案が可決された場合、さまざまな潜在的な問題が生じます

まず、その議案により不利益が生じた人が訴えを起こした場合、理事会や管理会社が責任を負う可能性があります。違反に対する罰則が適用されることも考えられます

理事会が良かれと思って提案したにも関わらず、適切な審査が行われずに問題が発生した場合、理事会の信頼性に影響を及ぼすことがあります。

また、管理会社のミスが繰り返されると、住民たちの管理会社に対する不信感が高まり、最終的には管理会社を変更することになる可能性もあります。

結果として、理事会や管理会社の両方が不幸になる可能性があります。

このように、適切な審査や監督が欠如することは、信頼関係の損失や法的な責任を引き起こすことがあります。

どうすればよいのか

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今回は、私がマンション管理に関する資格を有しており、区分所有法に詳しかったので、事前に管理会社に連絡して議案の決議を中止していただきました。ただ、マンションに法令に詳しい人が住んでいるとは限りません。

こういう場合、どうすれば良いでしょうか。以下に、その対応策として考えられる方法をいくつか挙げてみました。

  1. セカンドオピニオンを求める
    管理会社によって提案された議案に疑問や懸念がある場合、専門家に相談することが有益です。マンション管理士や法律専門家に依頼し、提案された議案の妥当性や合法性を確認してもらいます。これには一定の費用がかかりますが、重要な決定を行う際には安全策として考えられます
  2. 法律の知識を身につける
    自身で法律の知識を学び、マンション管理や区分所有法について理解を深めることも有益です。インターネット上や書籍などの情報源を活用し、関連する法律や規制について学び、問題解決に役立てることができます。これにより、他の住民と共に適切な意思決定ができるようになります
  3. 区分所有者にアンケートなどを通じて相談する
    理事会だけで決めずに、区分所収者にアンケートなどを通じて意見を聞くのも大切です。区分所有者の中に、私のようにマンション関連の法律に詳しい人もいるかもしれません。また、複数の人が確認することでミスを防ぎやすくなります。

これらの対応策を適切に組み合わせることで、管理会社がポカをやった場合にも適切に対応し、問題を解決することができる可能性が高くなります。費用面が許せば、セカンドオピニオンを求めるのが最も確実と思います。

まとめ

マンションの総会で実際にあった事例を紹介しました。

マンション管理会社もミスをしますので、適切な監視が必要だと思います。

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ある/Aru
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ファイナンシャル・プランナー(CFP®)/ 博士(情報工学)
2023年5月に54歳で早期退職。自分の時間ができたのでブログを開設。本職はITエンジニア(専門はデータ分析・機械学習)だが、ファイナンシャル・プランナー(CFP®)資格も保有し活動中。投資歴は20年以上。
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