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【資産運用】毎年の取り崩し額の計算方法|若いうち多め・あとから少なめ

tadanori
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貯めた資産を一定期間で使い切る際の「毎年いくら取り崩せるか」を計算する式をご紹介します。運用しながら取り崩す前提で、若いうちは多め・あとから少なめに調整でき、残高と残り年数から毎年自動的に額が変わります。資産5000万円・30年の具体例で、計算のしくみをやさしく解説します。

はじめに

この記事は、資産を作る「資産形成」ではなく、作った資産を少しずつ使っていく「資産の取り崩し」の話です。

資産形成の情報はYouTubeやブログにたくさんありますが、取り崩しの話題は「NISAやiDeCoのどれから取り崩すか」のような話は多くても、「毎年いくら取り崩せるのか」は固定取り崩し程度であまり見かけません。

この記事で紹介する計算式は、「若いうちは多めに、年を重ねるごとに少なめに」取り崩したい人向けです。算出した取り崩し額は、その時点の残高と残り年数から毎年自動的に計算し直されます。また、「指定した年数で資産がちょうどゼロになる」ようにできているので、「資産が残りすぎて使いきれない」でも「途中で尽きてしまう」でもない取り崩し額を計算できます。

ある
ある

年をとると活動量が落ちるので、「若いうちに使いたい、でも、どれだけ使っていいかわからない」という人のために計算式を作ってみました。参考にしてください。

取り崩しの方針

今回の計算では、次の4つを前提にしました。

  • 年利 r% で運用しながら、m年間取り崩す
    取り崩している間も、残ったお金は運用を続ける前提です
  • 若いうちほど多めに取り崩す
    体が元気で使うお金が多いうちに、たくさん取り崩すイメージの傾斜をつけます
  • m年で資産を「ゼロ」にする
    使い切るつもりの額だけを計算の対象にします
  • 毎年の運用益で取り崩し額が自動調整される
    毎年、その時点の残高と残り年数で計算し直す方式です
ある
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もしm年後にも資産を残したい場合は、残したい分を別に分けておきましょう。この計算の対象に入れなければ、残すことができます。残す分と使い切る分を分けて管理するイメージです。

計算式の考え方

「毎年同じ金額を取り崩す」だけなら、当初の資産を年数で割れば済みます。ただし、そのままでは運用益の分が考慮されていません。運用しながら取り崩すと、残高に対して利息が付く分、単純割り算よりは多めに取り崩せます。

  1. 運用しながらの取り崩し
    残った資産に利息が付く前提で、「取り崩し率」を計算します
  2. 傾斜
    若いうちは多め、あとから少なめになるように、取り崩し率を年ごとに変えます

数式は「ちょっと複雑」なのですが、やっていることはこの2つだけです。何を計算しているかを押さえておけば、難しいものに感じる必要はありません。

具体的な計算式

資産額を A、年利を r% 、残り年数を m年 とします。まず、係数 q を計算します。

$$q = \frac{g}{1+r}$$

ここで g は「傾斜の強さ」 を決める係数です。g の意味は次の通りです。

  • g = 1.0 … 傾斜なし。毎年ほぼ同じ額を取り崩します
  • g を小さくする … 若いうち(前半)の取り崩しを多めにします

実際に計算してみた感覚では、g は 0.95 〜 1.00 の範囲にしておくのがひとつの目安です。ほんの少しだけ傾斜をつけたい程度なら、0.99 で十分だと感じました。

次に、その年の「取り崩し率 rate」を計算します。

$$rate = \frac{1-q}{1-q^{m}}$$

そして、この rate をその年の資産額 A に掛けた金額 B が、その年の取り崩し額です。

$$B = A \times rate$$

ポイントは、毎年この計算をやり直すことです。残り年数 m と資産額 A が変わるため、取り崩し額も毎年自動的に更新されます。

例:資産5000万円・あと30年で取り崩す(年利4%、g=0.97)

具体的な数字で確認してみましょう。資産5000万円、年利4%、残り30年、傾斜 g=0.97 のケースです。

残り年数取り崩し率取り崩し額(万円)残高(万円)
300.0773844801
290.0783724605
280.0783614414
270.0793504226
260.0803404041
250.0823303860
240.0833203682
230.0843103506
220.0863013333
210.0882923163
200.0902832995
190.0922752829
180.0942662665
170.0972582503
160.1002512343
150.1042432183
140.1082362025
130.1132291868
120.1192221712
110.1262151557
100.1342091402
90.1442031247
80.1581961093
70.174191939
60.197185784
50.229179629
40.277174473
30.357169316
20.517164159
11.0001590

このケースでは、初年度は約384万円、最終年度は約159万円になります。一方、傾斜をつけない場合(g=1.0)は毎年ほぼ同じ約278万円で一定です。傾斜をつけると前半に多め、後半に少なめになるのが見て取れます。

また、この方式では取り崩し額を残高に対して計算するため、運用成績が良ければ取り崩せる額も大きくなり、悪ければ小さくなります。それでも、取り崩す期間(残り年数)は一定のままです。

ある
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ちなみに、取り崩し率は残存年数で決まるので、現在の残存年数の取り崩し率を使えば簡単に計算できます。

  • この計算は「想定した年利で運用できた場合」の机上計算です
    実際の運用成績は上下するため、計画通りになるとは限りません
  • 運用が想定を下回ると、取り崩し額を途中で減らす必要が出てきます
    取り崩し中も毎年の残高を確認しながら調整するのが良さそうです
  • 税金や手数料は考慮していません
    実際の取り崩しではこれらが差し引かれる点に注意してください
  • 年利や傾斜の設定は自分で決めるものです
    ここで示した数字はあくまで一例で、絶対的な基準ではありません
ある
ある

式の見た目は複雑ですが、一度計算のしくみを作ってしまえば「今月はいくら取り崩せるか」は毎回迷わずにすぐ出ます。計算式の意味を覚えておけば、ご自身の資産や年数に当てはめて試せます。

まとめ

以上、取り崩し計算を紹介しました。最初は多めに、後から少なめになるための計算式の一例になりますが参考になれば幸いです。

退職しても、若いうちはアクティブにお金を使って、年をとったら活動量が減るので使うお金がへるというのに合わせた計算ができます。

ポイントは、残高により「自動的に再計算できる」ところです。

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ある/Aru
ある/Aru
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)/ 博士(情報工学)
2023年5月、54歳で早期退職しブログを開設。 データ分析・機械学習を専門とするITエンジニアで、投資歴20年以上。 CFP®・宅地建物取引士・マンション管理士などの資格を保有し、不動産分野に強みがあります。
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