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50代になったら積立投資の出口戦略を考えよう。私の戦略を紹介

積立投資の出口戦略
tadanori
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はじめに

私は、SBI証券がまだイー・トレード証券だった頃に証券口座を開設し、株式投資をやっています(投資歴20年以上)。最初のうちは、外貨貯金や個別株への投資をメインでやっていました。今考えると無謀だなと思いますが、当時は短期で利益を出そうと考えていました。

利益が出たり、損失を出したりしながら数年投資していましたが、思ったより利益は上がらず、途中で「長期投資」の方向に路線を切り替えました。最終的には、インデックス投資信託メインの現在のスタイルに落ち着いています。

現在は、個別株もいくつかの銘柄(半分は株主優待ねらい)で続けてはいますが、資産のほとんどはインデックス投資にシフトしています。方向性を切り替えたのがいつ頃かは記憶にないのですが、少なくとも10年以上前から、ドルコスト平均法によるコツコツ積立を続けています。

インデックス投資信託による積立投資は、とにかく 毎月一定の額を投資する、 定期的にリバランスする、だけで良いのでとても簡単です。投資ですので、当然、上がったり・下がったりします。慣れてくると多少の上がり下がりには動じなくなります。

ある
ある

運用額が増えてくると、一日の価格変動が大きくなります。金額ベースではなく、パーセントで見ることをおすすめします。

また、会社が確定拠出年金だったので、そちらの運用も行なっています。こちらも投資信託による運用です。なお、ポートフェリオは、積立投資と確定拠出年金の両方を合わせて、全体のバランスを見ながら配分しています。

以上が私の投資の概要ですが、ここで話すのは、「積立」の話ではなく、「取り崩し」に関するものになります。

50代になると考え出すこと

コツコツと積立をしている間は良いのですが、50代を超えると出口戦略(取り崩し)も気になり出します。特に、早期退職して積立をストップさせたので、ますます出口が気になってきました。

積立投資をしていても、出口戦略まで考えていない」という方も多いと思います。私も、これまでは漠然としか考えていませんでしたが、退職を機に考えてみることにしました。

ということで、出口戦略について整理し、現時点での計画を整理してみることにしました。なお、計画では60歳になったら積立を取り崩していく予定です(そこまでは、なんとか取り崩さずに行く予定です)。ちなみに、60歳は、男性の平均寿命の82歳くらいまで生きると考えると、54歳からは、まだ25年以上あります。取り崩すといっても、長期投資の視点でも考えなければいけません。

ある
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色々加味して、自分なりの出口戦略を検討してみました

出口戦略を調べてみる

一般的な出口戦略

まずは、一般的に言われている出口戦略について調べてみました。出口戦略として良く書かれている内容を自分なりにまとめると以下のようになりました。

  1. プランニング(支出の予測)
    • ファイナンシャルプランニングを行う。将来の生活費や医療費、旅行などの娯楽、車の購入や家のリフォームなどの予定を明確化して、いつ頃に、いくらくらい取り崩す必要があるのか明確化する
  2. 引き出し戦略
    • プランニングに基づき、投資信託を取り崩し現金を引き出す額を決める。必要以上の額を引き出さないことが重要
  3. 緊急時の備え
    • 株価の大幅下落などに備えて、十分な現金も確保しておく。また、緊急時や予期せぬ出費に対応できる資金も確保しておく(これは、予算策定時の予備費みたいな感じです)。

結局、自分の支出を把握し、必要な額だけ使い、緊急時の備えをしておくという当たり前っぽいことに集約されるようです

この内容は、個人のライフスタイルで当然違いますので、それぞれの人が自分なりにカスタマイズ、また、変化に合わせて調整していく必要があるでしょう。自分でできないならファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもありです。その場合は、無料相談ではなく、お金を払って相談した方が良いです(「タダほど高いものはない」です。しっかり相談料をとられた方が安心です)。

以下は、私が考えている出口戦略です。私の場合は確定拠出年金があるので、そちらの出口戦略と、積立投資をしている投資信託の出口戦略の2つを分けて考えてます。

確定拠出年金の出口戦略

確定拠出年金は、一時金で受け取ると退職金所得として、年金形式で受け取ると公的年金と同じ公的年金控除の対象となり、雑所得として課税されます。よく、一時金で受け取る方が得か、年金として受け取る方が得かといった議論になりますが、受け取る厚生年金などの年金額によっても変わってきまし、どちらが得か計算するのは簡単ではないです。

ある
ある

最近の政府を見ていると、税制度が変化するリスクも考慮しなきゃなーと思っています。主に、増税リスクです。

そこで、どちらかというと必要な時に手厚くという感じで出口戦略を考えました。働いていない場合は、60〜65歳は無収入になります。この間は、資産を取り崩して生活費を確保する必要があります。確定拠出年金は加入期間が10年あれば60歳から受け取りができるので、この期間の生活資金確保には、確定拠出年金をメインで取り崩す計画にしました。

確定拠出年金は、一時金で受け取る方法と、年金として受け取る方法の2つがあります(年金は一定期間で受け取る確定年金と、終身年金がありますが、確定年金で受け取る方を考えます)。また、両者の併用も可能です。

なお、一時金で受け取る場合と、年金で受け取る場合はそれぞれ以下のような控除が使えます。

一時金として受け取る場合

一時金で受け取る場合は、退職所得となり退職所得控除が使えます。確定拠出年金の積立期間(勤続年数)によって控除額が計算されます。また、退職所得の計算では、控除後の所得をさらに1/2できるので、税負担はさらに軽くなります。

勤続年数退職所得控除
20年以下40万円×勤続年数(80万以下の場合は80万)
20年越800万円+70万円× (勤続年数-20年)
ある
ある

私の場合は、早期退職で退職所得控除を使っているので、そこからの積立期間になるはずです。

合わせて読みたい
退職所得控除が見直しされた場合の税額の試算(仮)。iDeCoへの影響は?
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年金で受け取る場合

年金で受け取る場合、公的年金控除が扱えます。公的年金控除は年齢で違います。

年齢   公的年金等の収入の合計額割合控除額
65歳未満合計額が60万円までの場合は所得金額は0
60万円超~130万円未満100%600,000円
130万円以上~410万円未満75%275,000円
410万円以上~770万円未満85%685,000円
770万円以上~1,000万円未満95%1,455,000円
1,000万円以上100%1,955,000円
65歳以上合計額が110万円までの場合は、所得金額は0
110万円超~330万円未満100%1,100,000円
330万円以上~410万円未満75%275,000円
410万円以上~770万円未満85%685,000円
770万円以上~1,000万円未満95%1,455,000円
1,000万円以上100%1,955,000円

例えば、65歳未満で合計額が200万円の場合は、200万×0.75-27万5000円=122万5000円となります。

年金で受け取る場合、公的年金等の収入と合算されることです。例えば、65歳以降の受け取りでは、私の場合は厚生年金と合算されてしまいます。控除額は大きくなるのできちんと計算しないとわからないですが、おそらく65歳以降に受け取ると税金が増えそうです。

ある
ある

65歳以降は厚生年金ももらえるので、確定拠出年金と合わせると税金が増えてしまう。

こんな感じで年金としてもらう場合でも、何年で受け取るのが良いか迷ってしまいます。10年で受け取ると65歳からの厚生年金と重なるため、税金が気になります。一方、5年で受け取ると毎年の受取額が増えるため税金額が増え、早めに受け取るとことにより運用メリットも失われてしいます。

とりあえず、現状考えているのは、退職金控除を加味して一部を一時金として受け取り、残りを5年間で受け取るという方法です。受け取った額は生活費を除いて余った分は、状況により貯蓄or投資に回して運用しようと考えています。

投資信託の出口戦略

私の家庭の場合、支出が少なく60〜65歳の期間を確定拠出年金の取り崩しだけで凌げる可能性が高いです。したがって、投資信託を切り崩すのは65歳からということになります。今から10年先です。10年後がどうなってるかなんて全く読めないですが、一応計画は立てておきます。

投資信託の出口戦略は、結局「年金で不足した額分を取り崩す」という計画になるかと思います。債権・株式どの資産をどれだけ取り崩すかは、その時の資産のバランスを見ながらになるかと思います。

月並みですが、「資産バランスを保ちながら、取り崩していく」ことになります。

また、突然の出費などに備えて、一応1〜2年分の生活費(から年金分を引いた額)くらいは現金として保有しておくと思います。

書籍などでは「暴落していても気にせず取り崩していく」みたいなことが書かれていますが、大きく減っている時に取り崩すのはわかっていても精神的にかなりきつそうです。なので、1年分くらいは現金持っておこうかなと思っています。

ある
ある

この年齢までに暴落していても気にせず取り崩していける胆力を養っておきたいと思います

現状の自分の方針は

まとめると、自分の現状の方針は、以下のようになります。

私の積立投資の出口戦略

60歳〜65歳:確定拠出年金を一時金と年金(5年間)の併用で受け取る
65歳〜:生活費の不足分を投資信託を取り崩して補充する

※投資信託は運用し続ける。

その時にならないとわからないことだらけ

実際には、世界恐慌のような相場変動も考えられるため、具体的な取り崩し方法はその時にならないとわかりません。また、計画通り運用できずに途中で資産が尽きてしまうというリスクもあります。色々な可能性が考えられますが、その時になって慌てないように、とりあえずは、「考え方」をはっきりさせておくことが大切だと思っています。

ある
ある

未来は読めないので、計画&臨機応変さが必要。あと知識も重要

まとめ

積立投資している資産の出口戦略(私の場合)について考えてみました。積立投資に関する情報はたくさんありますが、出口戦略についてはあまり情報がない印象です。これから積立投資を行っている人たちが出口戦略を考える年齢になってくるでしょう。私が書いた内容が参考になれば幸いです。

ある
ある

人によって出口戦略は違うと思います。一例として参考になればと思います。

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ABOUT ME
ある/Aru
ある/Aru
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)/ 博士(情報工学)
2023年5月に54歳で早期退職。自分の時間ができたのでブログを開設。本職はITエンジニア(専門はデータ分析・機械学習)だが、ファイナンシャル・プランナー(CFP®)資格も保有し活動中。投資歴は20年以上。
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