発想の転換による節約法の提案:ローンから貯蓄して購入に切り替えた時の金銭的メリットを試算
みなさんは自動車など定期的に買い替えする高額な商品をローンで購入していないでしょうか。ローンで購入すると金利分支払いが増加してしまい損だなと感じたことはありませんか?
この記事では、ローンを利用した購入サイクルから、貯蓄サイクルに切り替えることを提案し、その変化によって得られる金額を詳細に計算しました。
はじめに
皆さん、ローンを利用することはありますか? 高額な買い物、特に住宅購入の場合、ローンを活用することが一般的です。しかし、住宅ローン以外にも、車の購入やクレジットカードの利用など、多くの人々がさまざまなローンを活用していることでしょう。
このように、ローンを使った購入は多くの人々にとって身近な選択肢です。しかし、この記事では、車や家電製品など、定期的に買い換える必要のあるアイテムに焦点を当て、ローンから「貯めて購入する」方法への切り替えについて、そのメリットを説明します。
ローンとは?
ローンは、高額な商品やサービスを一括で支払うことが難しい場合に、支払いを分割して行う仕組みです。代表的なローンのカテゴリーとして住宅ローンやマイカーローン、教育ローンが挙げられます。
住宅ローン
住宅ローンは、多くの人にとって生涯で最も大きな買い物の一つである住宅を購入する際に利用されるローンの形態です。住宅は高額であり、多くの人がその価格を一括で支払うことは難しいため、住宅ローンが広く普及しています。
マイカーローン
マイカーローンは、自動車を購入する際に利用されるローンの一形態です。車は多くの人にとって必需品であり、日常の生活に欠かせない便利な移動手段です。しかし、高額な自動車を一括購入することは難しく、そのためにマイカーローンは広く利用されています。このローンを活用することで、必要な車を手に入れ、支払いを分割して行うことができます。
教育ローン
教育ローン(学資ローン)は、子どもの教育費や学費などを工面するためのローンです。一般的に、教育資金は高額になるためローンが利用されることがあります。教育資金の調達方法としては、教育ローンとは別に奨学金もあります。教育ローンと奨学金の違いは返済義務です。教育ローンは基本的に保護者が借りて保護者が返す仕組みとなっていますが、奨学金では学生本人が申し込みを行うため、返済義務は保護者ではなく学生本人となります。
これらのうち、定期で買い替によりローンが発生するのは、マイカーローンです。ここでは、この自動車購入時のローンを例に、ローンから「貯めて買う」に切り替えた場合のメリットについて説明します。
自動車ローンから貯めて買うに変更した場合のメリット
自動車の購入において、ローンを組むことは一括購入が難しい高額アイテムとして一般的です。多くの人が、車を5年や10年といった一定の周期で買い替える習慣があり、その都度、ローンを組んで支払うことが一般的です。しかし、この方法には金利支払いのデメリットがついて回ります。ローンは金利を支払う必要があるため、最終的に支払う総額が自動車の実際の価格よりもかさむことがあります。
そこで、考え方を一味変えてみましょう。定期的に車を購入しているのであれば、その購入サイクルを変え、貯金してから購入する方法を検討することができます。貯金してから購入するメリットは、ローンでは支払っていた金利を逆に受け取ることができる点です。現在の金利は低いかもしれませんが、金利を支払わなくて済むことで、けっこうな金額を節約できます。
どのくらい節約できるかを例で考えてみます。
300万円の車を金利2%で5年間のローンで支払う場合、月々の支払いは約52,583円になります。総支払額は3,154,980円にも上ります。逆に、毎月52,583円ずつ貯金すると仮定しても、金利がゼロであれば、同じ3,154,980円を貯金できます。金額の差は約15万円もあります。この15万円の差額は、車のオプションを追加したり、他に充てたりするのに十分な額です。
このように、ローンをやめて貯金してから購入することで、大きな差が生まれることが分かります。
ただし、最初の1回目の購入が課題です。貯金してから購入する場合、最初の1回目の車購入には、ある程度の時間がかかることを覚悟する必要があります。
しかし、この方法を実践すれば、将来の自動車購入において、利息支払いを気にせずに賢くお金を使うことができるでしょう。
ローンから貯金への切り替えは、長期的な視点で考えると検討に値するものだと思います。
切り替える手段としては、例えば買い替えサイクルと5年から7年にして2年分を貯蓄に回すなどの手段もあります。5年でローンを完済して2年は貯蓄すれば、次回は貯蓄分を頭金にすることで支払いを減らすことができます。頭金を払うことでローンが減った額を貯蓄として貯めておけば、3回目の買い替えタイミングくらいで「貯めて買う」のサイクルになることかと思います。
厳密には、5年と7年だと下取り価格が変化するので、その分も考慮する必要がありますが、概ねこの考え方でよいかと思います。
ローンと貯蓄の違いのまとめ
ローンは金利を支払うことになり、実際の支払い額が増加します。一方、貯蓄は金利をもらうことができ、運用によってさらなる増加が期待できます。貯蓄を使って購入するのはローンに比べてかしこい選択です。
かしこい選択をするために
定期的に買い換えるアイテムとしては、自動車以外にも家電製品などもあると思います。
こうした定期買い替えアイテムについて、貯蓄してから購入するサイクルに切り替えていくことをおすすめします。
これにより、無駄な金利を支払う必要がなくなり、資産を増やすことが可能です。無駄を減らして増えた分は教育資金や住宅資金、老後資金などに振り分けることができます。
また、一括購入を選ぶことで、販売業者との交渉にも有利に働くことがあります。ローンで利益を出しているディーラーなどからはちょっとした抵抗があるかもしれませんが、これは利益の増減に関わることであるため、自身の賢明な選択を貫くことが大切です。
まとめると、高額な商品やサービスを購入する際、ローンで支払うことと貯蓄してから一括購入することの選択肢があります。ローンは金利を支払い、総支払額が増える可能性がある一方、貯蓄は金利をもらうことができます。
定期的な購入が必要なアイテムについては、貯めてから買うサイクルを回すことで、金利分をお得にすることができます。消費者としての賢明な選択を考え、将来の財政を健全にするために、ローンではなく貯めてから購入を検討してみましょう。
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