ステップ3:キャッシュフロー表【実践!自分で作るライフプランニング】
自分でライフプランニングをやってみませんか。この記事ではライフプランを計画する方法をステップを追ってCFP®がわかりやすく解説します。詳しいライフプランニングはファイナンシャル・プランナーなどの専門家に任せた方がよいですが、簡単なライフプランは自分でも作ることができます。
このブログではステップに分けてライフプランを作成していきます。
ステップ1でライフイベント表を作ったので、次は、収入と支出、資産と負債(ローン)をチェックします。
ライフプランを自分で作るメリット
自分でライフプランを作るメリットは、ステップ1に記載していますので詳しくはそちらを読んでください。
簡単に書くと、ライフプランを自分で作るメリットは以下です。
- 将来に対する目標が明確になる
ライフプランを作ることで、漠然と考えていた将来の目標が可視化できます - 自身の知識が深まる
ライフプランを作る過程で、お金に関する知識が深まります - 専門家へ相談する時の資料になる
専門家は自身の考えや状況を伝えやすくなり、より具体的な提案を受けることができます。
キャッシュフロー表とは
キャッシュフロー表とは、ライフイベントと収入・支出・貯蓄残高などの将来の予想を1つの表にまとめたものです。
これを作成することで、ライフイベントと、お金を同時に確認することができるようになります。
キャッシュフロー表を作りましょう
キャッシュフロー表を作る
キャッシュフロー表は以下のようなものです。PDFファイルをここに用意していますので、紙に印刷する場合に利用してください。
エクセルや表計算ソフトで自身で作成してもよいし、手書きで作成しても良いかと思います。表計算ソフトを使うと、合計等を自動で計算できるので、そちらをお勧めします。
キャッシュフロー表は4つのブロックから構成されています
- ライフイベント部分
家族の年齢や、ライフイベントを記入する部分です。 - 収入部分
収入を記入する部分です。 - 支出部分
支出を記入する部分です - 貯蓄(資産)部分
貯蓄額を記入する部分です
キャッシュフロー表の雛形ができたら、次に項目を書き込んでいきます。
年齢とライフイベントを書き込む
まず、西暦を書き込みます。次に、家族の年齢を書いていきます。
西暦と年齢を書き込んだら、次は、あらかじめ作成しておいたライフイベント表から、キャッシュフロー表にライフイベントを書き移します。
ライフイベントは、「高校入学」、「海外旅行」、「車の買い替え」など、文字で書き込んでください。
これで、一番上の太枠部分が埋まります。
収入を書き込む
まず、現在の収入を書き込みます。次に、翌年以降の収入を書き込みます。収入は予想になりますので、同じ仕事の場合は、昇給等を含めて予想して書き込みます。面倒なら、同じ額を書き込んでも良いかと思います。
ポイントは、退職、転職、定年退職、年金受給などで収入が大きく変化する部分です。この部分については、ライフイベントを見ながら予想(希望)額を書き込んでいきます。
収入を書き込んだら、各年の収入合計も計算して記入します。
支出を書き込む
次に、支出を書き込みます。基本生活費用は、1%などの上昇を見込んで書くことが多いですが、とりあえず、同じ額を書いておいても問題ありません(まずは、完成させるのが大切です)。
住宅、教育費、保険はライフイベントに併せて記入してください。教育費用は、子供の年齢と連動しますので、中学入学、高校・大学入学などのイベントに合わせて書き込んでください。例えば、「家族旅行」に20万円を予定しているなら、一時支出の部分に20万円と書き込みます。教育費などは、複数年になりますので、欄を設けて記入した方がわかりやすいです。
一時的な支出は、例えば車の買い替えなどの一時的な支出になります。
支出を書き込んだら、各年の支出合計を計算して記入します。
収入ー支出を計算し、貯蓄額を出す
毎年の収入ー支出を計算し、前年の貯蓄額に加えて貯蓄額を計算します。
前年の貯蓄をA、今年の収支をBとすると、今年の貯蓄はA×利率+Bを書き込みます。
貯蓄(資産)が、預貯金の場合には、現在は利率はほぼ0%ですが、例えば、投資信託などで運用していれば数パーセントを年利として設定します。
投資が年利何%くらいかは、以下のようなポートフォリオで計算できます。安全方向で検討するなら、ポートフォリオで計算した結果から少し低めの利率設定を行うことをお勧めします。
20年間の貯蓄の推移を見る
おめでとうございます。これでキャッシュフロー表が完成しました。
20年間の貯蓄を眺めたとき、プラスで推移してるでしょうか? マイナスになっているでしょうか?
マイナスになった場合は、家計が赤字だということになります。この場合は、何かを見直す必要があります。
収入を増やすか、支出を減らすか、ライフイベントを見直すか、いずれにせよ見直しが必要です。
キャッシュフロー表を作ることで見える化できる
このように、キャッシュフロー表をつくることで、想定されるライフイベントと、将来の家計が赤字にならないかを俯瞰することができます。
「見える化」するというのは重要で、漠然としていたものがはっきりします。
将来の漠然とした不安が「はっきりした課題」として見える化できますので、ぜひキャッシュフロー表をつくってみましょう。
作ったら終わりではない
キャッシュフロー表は、定期的に見直しましょう。
例えば、年末に一回見直すでも良いですし、なにかイベントがあった時に見直す。イベントが増えた時に見直すなど、定期的な見直しを行いましょう。
特に、子供の進学などは、子供の希望で変化したり、予期しない転職などもあるかもしれません。一度、キャッシュフロー表を作っておけば、見直しは修正なので簡単です。
修正のしやすさを考えると、表計算ソフトで作成するこをとお勧めします。
困ったら専門家に相談しよう
自身でライフプランの見直しが難しい場合は、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家の意見を聞くことも大切です。
もし、キャッシュフロー表を作って、自身で考えるのが難しい場合は専門家に相談するのも手です。
そのときは、作成したキャッシュフロー表を持って相談してみましょう。
まとめ
以上、3つのステップで自力でライフプランニングを行う方法を紹介しました。
最初はざっくりとしたもので構いません。作ってみることが大切です。
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