ステップ1:ライフイベントをリストアップ【実践!自分で作るライフプランニング】
自分でライフプランニングをやってみませんか。この記事ではライフプランを計画する方法をステップを追ってCFP®がわかりやすく解説します。詳しいライフプランニングはファイナンシャル・プランナーなどの専門家に任せた方がよいですが、簡単なライフプランは自分でも作ることができます。
このブログではステップに分けてライフプランを作成していきます。まずは、ライフイベント表の作成です。
ライフプランを自分で作るメリット
自分でライフプランを作ってみるメリットはなんでしょうか。
パッと思いつくのは以下の3つです
- 将来に対する目標が明確になる
- 自身の知識が深まる
- 専門家へ相談する時の資料になる
将来に対する目標が明確になる
ライフプランを作成することで、自身の将来に対する目標が明確になります
誰もが、将来は結婚したいとか、転職したいとか、早期リタイヤしたいとか、目標があるのではないでしょうか。
ライフプランニングでは、このような目標を具体的に考えていきます。
例えば、「転職したい」であれば、「いつ頃」「どんな職種に」などと目標を深掘りします。
次に、そのためには何が必要か?を考えて、例えば「⚪︎⚪︎の資格が必要」などと、目標を実現するために必要な項目を追加していきます
このように、目標を実現する方法をはっきりさせるのが最初のステップになります。
次に、実現可能かどうか、金銭面も含めて計画していきます。
もし不可能な場合は、どうすれば良いかを改めて考え、また、計画を練るというのを繰り返します。
こうして完成するのがキャッシュフロー表です。
これを作ると、将来の漠然とした目標が、明確化され、また目標を達成するための道が見えるようになります。
自身の知識が深まる
ライフプランニングを行うと、自身の知識が深まります。
さきほどの転職で考えてみます。
ライフプラニングでは、次の職種を具体的に考えます。
すると、その職につくにはどうすればよいのかを考えることになります。
調べる必要もあるでしょう。
目標を達成するために、必要なことを調べることで、新たな知識が身につきます。
お金に関しても調べることになると思いますので、ファイナンスの知識もつきます。
自身の知識が深まることは、自分の価値を高めることにも繋がります。
専門家へ相談する時の資料になる
ライフプランニングがうまくできなくても、作成した資料は価値のあるものです。
例えば、家族構成や年齢、将来の目標やライフイベント、支出や収入、ローン額、資産額についてまとまった資料は、そのままファイナンシャル・プランナーに相談するときの資料として使えます。
こういうものを事前に用意しておけば、相談時間も有効に使うことができます。
また、自身をより詳細に知ってもらうことができるので、より適切なアドバイスを受けることができるようになります。
作りかけの資料でも、専門家に相談するときに役にたちます。
ライフイベント表を作る
ライフイベントとは
ライフイベントとは、人生の中で重要は出来事や経験を指します。
プランニングでライフイベントという場合は、前者の重要な出来事になります。
例えば、就職、結婚、転職などです。
以下、ライフプランニングに登場する主なライフイベントです(大学等の教育が終わってからのライフイベントになります)。
就職
学校を卒業して社会に出た時のイベントです。就職に付随するイベントとしては、昇格・転勤などが考えられます。
転職
現在の仕事を辞めて、新しい仕事に変わるイベントです。転職関連のイベントとしては、再就職、パート、開業(独立)などが考えられます
結婚
結婚は、重要なライフイベントの1つです。また、お金の面では結婚費用が発生します。
出産
出産も、重要なライフイベントの1つです。お金の面では出産費用が発生します。
子供の成長
子供が生まれた場合は、節目のライフイベントが沢山あります。主なイベントは、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、大学院への入学と卒業があります。子育ても節目で大きな費用が発生します。
住宅購入
住宅購入も大きなライフイベントの1つです。お金の面では住宅ローンが考えられます。人生でも大きな買い物なので、それなりの備えと計画が必要になります。
車の購入
車の購入もライフイベントの1つです。定期的に買い替えると思いますので、例えば5年毎などに発生します。
リフォーム
住宅のリフォームも忘れてはならないライフイベントの1つです。新築の住宅を購入した場合、10年、20年と言った節目に発生します。
老後
老後に想定されるイベントは、定年退職、介護、葬式などがあります。また、現役の時と違い、蓄えを使って成果することになるのでお金の管理が重要になります。
ライフイベント表の作り方
ライフイベントをリストアップする
とりあえず、自身のライフイベントをリストアップしていきます。以下のような3列の表を作り、1列目にイベントを書きます。とりあえず、思いつくものを埋めていきます。
ライフイベントは、現在の目標でOKです。
下表のように、とにかく思いつくものを全て列挙すればよいです。下記の例では、結婚していて長男は3歳、第2子を2年後予定している場合の例です。
イベント名 | 時期 | 備考 |
出産(第2子) | ||
小学校入学(長男) | ||
中学校入学(長男) | ||
: | ||
住宅購入 |
リストアップしたライフイベントの時期を入れる
リストアップしたイベントを詳細化していきます。まず時期を埋めましょう。住宅購入など時期がわからないものもとりあえずの思いを計画として入力します。
入力は、何年後でも良いですし、具体的に西暦何年の形式、何年後と西暦の併記のどれでもよいです。
イベント名 | 時期 | 備考 |
出産(第2子) | 2年後 | |
小学校入学(長男) | 4年後 | |
中学校入学(長男) | 10年後 | |
: | ||
住宅購入 | 5年後 |
備考を入れる
備考には、それぞれのイベントに対する注釈をいれておきます。注釈は、そのイベントに対して思いつくものを記入します。
例では、出産に伴い妻が仕事を辞めて育児に専念するということを書いています。また、学校に関しては私立か公立か現状の考えを入れています。また、住宅購入では、予定する予算を入れています。
イベント名 | 時期 | 備考 |
出産(第2子) | 2年後 | 出産後、妻育児に専念 |
小学校入学(長男) | 4年後 | 公立 |
中学校入学(長男) | 10年後 | 私立 |
: | ||
住宅購入 | 5年後 | 4,500万円 |
書き忘れ、細かく分けたいものがある場合は修正する
ライフイベントを見直して、漏れに気づいた部分を入力します。
例では、妻育児に専念というこことで妻は仕事を一旦辞め、数年後復帰するつもりであることを追記します。
イベント名 | 時期 | 備考 |
出産(第2子) | 2年後 | 出産後、妻育児に専念 |
小学校入学(長男) | 4年後 | 公立 |
中学校入学(長男) | 10年後 | 私立 |
: | ||
住宅購入 | 5年後 | 4,500万円 |
退職(妻) | 2年後 | 収入-300万円 |
再就職(妻) | 5年後 | 収入+300万円 |
完成
思いつくイベントの記入が完了したら、ライフイベント表は完成です。
これを作るだけで、将来のイメージが明確化できると思います。
別の形のライフイベント表
ライフイベント表は、「いつ」、「どのような」イベントが発生するかを書くものなので、以下のように年表的に作る方法もあります。こちらの方が、書きやすければ、こちらのフォーマットで書いてもよいです。
とりあえず、イベントを洗い出すことが目的です。
西暦 | 家族の年齢 | ライフイベント | 備考 | |||
夫 | 妻 | 長男 | 第二子 | |||
2023 | 35 | 32 | 3 | – | ||
2024 | 36 | 33 | 4 | – | ||
2025 | 37 | 34 | 5 | 0 | 第二子出産 妻退職 | 育児に専念 以降収入-300万 |
2026 | 38 | 35 | 6 | 1 | 小学校入学(長男) | 公立 |
2027 | 39 | 36 | 7 | 2 |
次のステップは「収入・支出などを調べる」
ライフイベント表は完成したでしょうか。
完成したら、次は収入・支出などお金にまつわることを調べていきます。
一旦、完成したライフイベント表は保存しておいて、次のステップに進みましょう