手首の負担を減らすにはキーボードの脚は使わない方が正解らしい件
最近ショックな事実を知ってしまったので記事にしました。「キーボードの傾斜はつけない方が正解」だそうです。この記事では、なぜ傾斜をつけない方が良いのかについて説明します。
パソコンのキーボードの足(キックスタンド)
パソコンのキーボードには、可動式の足(キックスタンド、チルトスタンドなどと呼ばれる)がついていることが多いです。
足がついているので、傾斜をつけた方が良いのかと考えてしまいますが、実は「タイピングをしやすくするための部品じゃない」らしいです。
じゃぁ、なんのためについているかというと、「キートップの文字が見やすくなる」ようにするためです(オリジナルソースを調べてたところ、キーボードメーカの「An often-heard question is: “should I fold the feet of my keyboard in or out?」という記事がオリジナルみたいです)。
この件について調べた理由は、正しい姿勢でPCを使って腰痛を軽減しようとしていたからです。これまで、知らなかっただけに衝撃的でした。
そもそも何で足がついているのか
ソースによると、ISO規格で「キーボードの背面の高さを調整できる必要がある」と規定されているからだそうです。つまり、良し悪しではなく、規格に準拠するためにキーボードの足はついていることになります。
メーカーとしては、必要ないと思っても規格に準拠するためにつけていた感じでしょうか。
1980年代らしいです。当時はエルゴノミクスデザインとかあんまり考えなかったのかもしれません。
傾斜には大きなデメリットがある
キーボードを見なくてよければ、つまりブラインドタッチ(タッチタイピング)できるなら傾斜をつける必要はないということになります。
傾斜をつけた場合には大きなデメリットがあります。
それは、「手首の関節に負担をかけてしまう」ことです。
手首に負担がかかるので長時間の作業で手首を痛める可能性もあります。
気になったので、実際に「傾斜ありでタイピング」と、「傾斜なしでタイピング」を実際にやってみて比較してみました。
- 「傾斜なし」でタイピング
傾斜をつけない場合、肘がアームレストにしっかりとのった状態でタイピングできました。肘がアームレストにのっているので、肩にかかる腕の重さが軽減されることになります。 - 「傾斜あり」でタイピング
一方、傾斜をつけると、タインピング時にアームレストから頻繁に肘がはなれました。おそらく、手首が無理な姿勢になるので、無意識に肘を上げて手首を庇ったのだと思います。アームレストから肘が離れるということは、アームレストによる肩こりの軽減が減るということになりそうです。
実際にやってみた感想としては、傾斜をつけない方が、自分が理想とする姿勢(アームレストに肘をつけてタイピングする)を維持できました。
結局どちらがよいのか
傾斜をつける・つけないのどちらが良いかは人によって変わると思いますが、おおまかに以下のように考えることができます。
傾斜ありが良い人
タッチタイピングできない人で、キーボードを見ながら打つ場合は、キートップが見やすくなので傾斜をつけた方が入力しやすくなると思われます。なので、キーボードを見ながら打つ場合は傾斜をつけてキーボードを見やすくした方が良いようです。
傾斜なしが良い人
タッチタイピングができてキーボードを見なくて良い人、あるいはほとんどキーボードを見なくてタイピングできる人は傾斜をつける意味はなく、むしろ手首の負担を増やしているだけになってしまいます。
このような人はキーボードの足を収納して使った方がよいということになります。
特に、仕事などで長時間使っている人は、違いがありそうです。長時間キーボード作業をしていて傾斜をつけていた方は、一度傾斜をつけないで入力してみることをお勧めします。
私も傾斜をつけていたのですが、傾斜をつけないようにしたら手(というか腕)の負担が減ったように感じます。また、椅子に座る姿勢も、前傾になりにくくなりました。
さらに後ろに傾けるという記事も・・・
モニターアームで有名なエルゴトロンのページの「キーボードのヒント」には、キーボードを後ろに10度傾けるということが書かれています。さらに逆に傾けてもよいようです。
キーボードのヒント
- キーボードの中心がヒジと水平になるように調整しましょう。
- キーボードを後ろに10度傾けることで、手首を水平に保つことができます。
ちょっとだけ後ろに傾けてみましたが、確かに傾けた方が手が水平になりやすくて良いような気もします。ただ、その姿勢でキーボードをずっと使ってみないとなんとも言えないですが。
まとめ
以上、30年以上パソコンを使っていていまさらながらにキーボードの傾斜について知ったので記事にしてみました。これまで傾斜をつけて利用していましたが、傾斜をなくした方が実は楽ということに今更ながら気付きました。