1992年から加入し続けていた情報処理学会を退会しました
はじめに
1992年の大学院2年生の頃に入会して、2024年まで加入していた情報処理学会を32年目で退会しました。
一時期は、情報処理学会とIEEE Computerの2つに加入していましたが、IEEEの方は結構早めに退会していて、これで情報系の学会からは全て退会したことになります。
仕事をしている間は、とりあえず入り続けていました。昨年、退職したので思い切って退会することにした形です。
実際、最近は学会での発表や参加などほとんどできてなく、ほとんど活用できていませんでしたので加入している意味もあまりありませんでした。
とはいえば、ずっと加入していた学会を退会するのは複雑な気持ちです。
退会手続き
退会手続きは、マイページにログインしてメニューから退会を選択し、あとは指示に従うだけで完了します。理由を選ぶメニューがあるのですが、正直に「退職」を選びました。
これで32年間加入していた情報処理学会ともお別れと思うと少し寂しい気もしますが、特に必要がないのに年会費を払い続けるのも勿体無いです。
30年間を振り返った感想とか
情報処理学会ですが、1990年代は企業の研究所に勤めていたこともあり、研究会などにも積極的に参加でき、情報収集・交換の場として活用できていたと思います。
ただ、2000年くらいになると少し状況が変化してきました。というのも、企業の研究所からあまり積極的に研究会などに参加しなくなってきたというのがあります。
研究から開発に近い分野にシフトしていったことや、日本の企業が積極的に技術に関する情報発信をしなくなってきたこともあります。
「特許は書くけど、学会発表はしない」、そんな感じの時代でした。
また、2010年代は、情報処理学会が少し世間から取り残された印象を受けます。
AIのブームが来たのですが、その分野では人工知能学会の方があり、情報処理学会の盛り上がりは欠けていました(あくまで、私個人の印象です。実際はAIをやられている先生もいたと思います)。
また、情報処理学会の会誌が(物理的に)薄くなったのもこの頃だった記憶があります。
このころになると企業の研究者で学会に加入している人も減っていて(少なくとも私の周りは少なかったです)、企業の研究者の参加が減ったせいで、会員数も減少していました。
ホームページの情報を見ても、2003年から会員数は3,000人(約15%)、協賛会員数も25%ほど減っています。
情報処理はAIやIT技術の発展で必要性が増加しているにも関わらず、情報処理学会の会員数や協賛会員数が減っているというのは、「なんだかなぁ」という感じです。
本当に「技術立国を目指す気があるのか?」とか思ってしまいますが、情報処理学会の発信力にも問題があったのではと感じています。
とりあえず、私は退職したのに合わせて退会しましたが、情報処理学会が再び強くなることを期待しています。
おわりに
情報処理学会を退会したという内容について書きました。多くの人には興味がない話だと思いますが、個人的には大きなことだったのでブログ記事にしてみました。