便利なノック式の万年筆(Pilot キャップレス)|おすすめの文具
ノック式の万年筆を知っていますか?パイロットから発売されているキャップレス万年筆は、ノック式のボールペンのようにワンタッチで書き始められる画期的な万年筆です。この記事では、私が愛用しているキャップレス万年筆を紹介します。
万年筆の魅力
「万年筆」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持ちますか? 私は万年筆を愛用しています。
私が万年筆を愛用している理由は、その書き味の良さです。
ボールペンや他の筆記具を使っていると、時間がたつにつれて手が疲れてきますが、万年筆は違います。長時間の書き物でも手が疲れず、さらに滑らかで美しい文字を書くことができます。
しかし、万年筆には一つだけ不便な点がありました。それは、使うたびにキャップを外す必要があることです。片手にノートを持って立って筆記する場合などに、キャップを外すのが非常に面倒でした。
そこで、今回はその不便さを解消してくれる、Pilotのキャップレス万年筆について紹介します。
手の疲れが少ないため、司法試験に万年筆の使用を推す人もいます
万年筆のメリット・デメリット
メリット
書き味と疲れの少なさ
万年筆のメリットは、書き味です。万年筆を使った後にボールペンを使うと「書きにくいな」と感じるほどです。
書きやすさの理由は、万年筆の原理にあります。万年筆はペン先の毛細管現象というのを利用して文字を書きます。この現象によってタンクからペン先にインクが伝わり、それが紙の繊維に引かれていきます。このおかげで、筆圧をかけなくても書くことができるわけです。
筆圧をかけなくて良い=長時間書いても疲れないです
「書き味が良い」「疲れない」が万年筆のメリット最大のメリットです。
インクが選べる
万年筆にはいろいろなインクが売られています。カートリッジ式だとメーカーのものしか選べませんが、コンバーターを使えば他社インクを含めていろいろなインクを使うことができます(下はパイロットの色彩雫シリーズのインク一覧です。1つ1つに名前がついています)。同じブラックでもちょっとづつ違う色合いでインクを集めるのも楽しくなったりします。個人的には、万年筆を使うならブルーブラックがお勧めです。
デメリット
高価
最大のデメリットは、「高価」ということでしょうか。ボールペンなら百円位以下でも手に入りますが、万年筆は安いものでも千円はします。
慣れが必要
シャープペンやボールペンしか使ってこなかった人が万年筆を使う場合、最初は慣れが必要です。ペンを立てすぎたり、筆圧をかけすぎるとペン先がダメになってしまうので、慣れるまでは書きづらく感じるかもしれません。
手入れが必要
ペン先の定期的な手入れが必要です。これが面倒だと思うかもしれません。ただ、日頃から使っていれば手入れはあまり必要ありません。
キャップレス万年筆とは?
キャップレス万年筆は、パイロットが製造している珍しいタイプの筆記具です。多くの人が知らないかもしれませんが、実はキャップレス万年筆は1963年に初登場し、その歴史は古いものなのです。
私はもともと万年筆を愛用していましたが、キャップレスを見つけてからは、これを手放せなくなりました。私が購入したのは、細身の「キャップレス デシモ」というモデルで、定価は税込み16,500円ですが、オンラインストアなどで12,500円ほどで購入することができます。
ペン先はEFを選びました。ペン先はEF→F→M→Bの順番で太くなっていきます。普通に使うならEFかFが良いと思います。私は、普段はFを使っていますが、キャップレスは小さな字をたくさんメモするために購入したので、EFを選びました。EFは初めて使いましたが、書き味的にはFの方が良い気がします。
製品名 | キャップレスデシモ |
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品番 | FCT-15SR |
価格 | 16,500円(税抜価格 15,000円) |
種類 | 万年筆 |
サイズ | 最大径φ 12.0mm 全長 140mm |
ペン先 | 18K ロジウム仕上 |
ペン種 | EF・F・M・B(GY・DLはF・M・Bのみ、PW・CPはF・Mのみ) |
軸 | アルミ・塗装 |
ヘッド/クリップ | ステンレス / 鉄鋼 ロジウム仕上 |
方式 | ノック式 |
適合コンバーター (インキ吸入器) | CON-40 ※カートリッジインキもご使用できます。 |
このキャップレス万年筆の書き心地は、普通の万年筆と変わりません。ペン先は18金で、非常に柔らかく、滑らかに書くことができます。私はFサイズのモデルを選びました。なぜなら、メモを取る際に小さな文字で書きたかったからです。
一番の魅力は、ノックするだけでペン先が出てきてすぐに書き始められることです。これは、片手にノートを持っている状態でも瞬時にメモを取るのに非常に便利です。
さらに、キャップレスはカートリッジインキだけでなく、コンバータ(CON-40)を使って他社のインクを使用することもできます。コンバーターを使えば、お気に入りのインクを選ぶことができます。
キャップレスデシモは、残念ながら大きいコンバータ(CON-70)を使うことができません。少し容量の小さい方になります。
キャップレス万年筆の気になるところに回答します
キャップレス万年筆を使う上で気になるのは、インクの乾燥や漏れではないでしょうか?実際の使用経験から答えてみましょう。
Q:インクが乾燥するのでは?
A:私は数ヶ月間使わずに放置したこともありますが、インクが乾燥したことはありません。キャップ式に比べると少し乾燥しやすいかもしれませんが、実際に使用している限り、乾燥の心配は不要です。ただ、一年以上使わない場合は、インクを外して手入れしておいた方が良いかもしれません(これは、キャップ式も同じです)。
Q:キャップレスだと、インク漏れが起きるのでは?
A:私は数年間、キャップレス万年筆をカバンに放り込んで持ち歩いていますが、インクの漏れは一度も経験しませんでした。特に自転車通勤中で、カバンの中でかなり揺ていたと思いますが、特に漏れの問題ありませんでした。
Q:インクが滲んだりしない?
A:インクの滲みや裏写りは、使用する紙質によって異なります。しかし、これは万年筆全般の特性であり、キャップレスに限ったことではありません。万年筆にあったノートを選ぶことで、この問題は軽減できます。私はMDノート(ミドリノート)やツバメノートを愛用しています。この2つは、書き味と価格のバランスが非常に良いのでぜひ使ってみてください。
Q:インクの入れ替えは面倒では?
A:カートリッジ式を利用すれば、インクの入れ替えは簡単です。シャーペンの芯を交換するのと同じ感覚です。ただし、使用済みのカートリッジには注意が必要です。私は普段はコンバーターを使っていますが、キャップレスだけはカートリッジを利用しています。キャップレスは手軽にさっと使う目的なので交換も手間の少ない方が良かったからです。
総評
ノック式の万年筆「キャップレス」を紹介しました。
「キャップレス」シリーズにはいくつかラインナップがありますので、細目が好きな場合は「キャップレスデシモ」、少し太めが好きな場合は「キャップレス」を選ぶのも良いかもしれません。また、高級路線もいくつか用意されているみたいです。
キャップレスは実用的で、非常に良くできた万年筆だと思います。構造的にもよく考えられています。
個人的には、手軽に使える万年筆としておすすめの1本です。私も、万年筆は数本持っていますが、普段使いにはこれを愛用しています。万年筆は書き味がよく、ボールペンで書くよりはるかに楽です。キャップ式の万年筆は開け閉めが面倒と思う方は、ぜひこのキャップレス万年筆をお勧めします。